Italian Tidbits Vol.5
(参考文献:2003年度NHKテレビ「イタリア語会話」8月号)
◆sapere(サペーレ)とpotere(ポテーレ)
「〜出来る」と言う意味で使われます。しかし、英語のcanとbe able toのように、使い方に違いがあります。canは許可や可能性がある「〜出来る」であり、be able toはもともと能力や学習や経験があって「〜出来る」と言う使い分けがあります。
見出しのsapere(サペーレ)とpotere(ポテーレ)も同じように使い分けがあります。sapere(サペーレ)は学習や経験の結果「〜出来る」と言う場合に使われ、potere(ポテーレ)は能力、手段、可能性の「〜出来る」と言う場合に使われます。
sapere(サペーレ)を使うと、So parlare italiano.(ソ パルラーレ イタリアーノ=I’m able to
speak Italian.)や、So fare spese in italiano.(ソ ファーレ スペーセ イン イタリアーノ=I’m able to go shopping in Italy.)のように、学習や経験の結果出来ることを言います。so(ソ)はsapere(サペーレ)の1人称単数形です。parlare(パルラーレ)はspeak、fare spese(ファーレ スペーセ)はgo
shoppingを表します。
potere(ポテーレ)を使うと、Posso provare questa camicia?(ポッソ プロヴァーレ クエスタ カミーチャ=Can I try this shirt?)やPosso fumare qui?(ポッソ
フマーレ クイ=Can I smoke here?)のように、許可や可能性の「〜出来る」と言う意味で使います。provare(プロヴァーレ)はtry、camicia(カミーチャ)はshirt、fumare(フマーレ)はsmokeを表します。
◆È vero!(エ ヴェーロ)
相手の言うことがもっともだと思ったら、この表現を使います。vero(ヴェーロ)は「本当の、真実の」と言う意味です。相手の言葉の内容を受ける時は、いつでも男性形のvero(ヴェーロ)を使います。
これに対して、nonを付けて否定形にすると、「まさか!」などと相手の言葉への驚きを表現出来ます。Non è vero!(ノネ ヴェーロ)と言うと、英語で言うところのNo kidding!に相当します。
また文の最後に付けると、「〜ですよね?」と軽い疑問の表現を作ることも出来ます。Questa macchina è italiana, vero?(クエスタ マッキナ エ イタリアーナ, ヴェーロ)と言うと、This car is made in Italy, isn’t it?に相当します。
◆イタリア語の接尾辞
イタリア語には名詞や形容詞の語尾について意味を加える接尾辞がいくつかあります。「小さい」の意味を付け加えるものには、-etto(男性形)/-etta(女性形)、-ino(男性形)/-ina(女性形)、「大きい」の意味を付け加えるものには、-one(男女同形)、軽蔑の意味を付け加えるものには、-accio(男性形)/-accia(女性形)があります。
ところで女性の名前の前に付けるsignorina(スィニョリーナ)とsignora(スィニョーラ)に着目してみましょう。signora(スィニョーラ)は既婚の女性の前に付けるのですが、それに-inaと言う接尾辞が付いて、singnorina(スィニョリーナ)になりました。良家の娘さんのことを「小さな奥様」と言う意味で呼ぶものだったんだそうです。と言うことは、「お坊っちゃん」と言うのも存在します。signorino(スィニョリーノ)と言います。
◆Ho capito.(オ カピート)
何かを言われたり、説明された時、「分かりました」と言いたい時にこの表現を使います。英語で言うところのI see.に相当します。逆に相手に「分かりましたか?」と尋ねたい場合は、Hai capito?(アイ
カピート)と言います。
◆Come si dice 〜 in italiano?(コメ スィ ディーチェ 〜 イン イタリアーノ)
外国語を勉強していると、その言語で日本語の単語をどう言うかと言うことを尋ねたくなります。イタリア語で何と言うのかを尋ねたい時には見出しのような表現を使います。
Come si dice “Otsukare sama” in italiano?(コメ スィ ディーチェ 「お疲れ様」
イン イタリアーノ)と聞かれたとしましょう。実はイタリア語には「お疲れ様」に相当する表現がないのです。たいていはArrivederci.(アッリヴェデールチ)とかCiao!(チャオ)のような挨拶表現を使います。