Words & Phrases

(参考文献:情報センター出版局「旅の指さし会話帳13 キューバ」)

 

gestos(ジェストス)

 最初に、スペイン流ジェスチャーについてご紹介します。

 人と出会った時、頬と頬を合わせてキスの音を立てる挨拶(besito=ベスィート)は有名ですね。これは男女間もしくは女性同士で行います。男性同士は握手をします。

 手を口に当て、短い投げキッスのように手を口に当てて軽く放す行為があります。これはbueno(ブエノ=delicious)を意味します。

 他にも、レストランなどでウェイターの目を見て、空中で何かを書くようなしぐさをすることがあります。これは、La cuenta, por favor.(ラ クエンタ, ポル ファボール=Check, please.)の意味になります。覚えておくと便利ですね。

 

Refranes(レフラーネス)

 ここではキューバ流ことわざをご紹介します。キューバの人はことわざが大好きで、会話のあちこちに出て来るんだそうです。

 まず、Barriga llena, corazón contento.(バリーガ ジェナ, コラソン コンテント)です。barriga(バリーガ)はstomachllena(ジェナ)はmuchcorazón(コラソン)はheartcontento(コンテント)はsatisfiedです。つまり、「お腹がいっぱいになれば、心は満足=腹が減っては戦は出来ぬ」と言う意味です。

 Dime con quién andas y te diré quién eres.(ディメ コン キエン アンダス イ テ ディレ キエン エレス)と言うことわざがあります。dime(ディメ)はsay to mecon(コン)はwithquién(キエン)はwhoandas(アンダス)はgoy(イ)はandte diré(テ ディレ)はI will say to youeres(エレス)は英語のbe動詞2人称単数形に相当します。つまり、「誰とつるんでいるか言ってごらん、君がどんな人か教えてあげるよ」と言う意味になり、「類は友を呼ぶ」と言う意味になります。

 

◆キューバの歴史

 ここからはキューバの歴史について、簡単にご説明します。

 まず、キューバ島は1492年にコロンブスによって発見され、スペイン人による征服が始まります。当時のキューバにはインディオ系の住民がいましたが、重労働と外からもたらされた疫病によって早い時期にほぼ絶滅してしまいました。ただ、地名や植物の名などに彼らの使っていたものが今も多く残っています。キューバの首都であるハバナと言う名前も、その当時一帯を治めていたインディオの長の名前・Habaguanex(アバグァネックス)と言うところから来ています。

 その後、キューバは大産業である砂糖産業の発展による労働力不足で、アフリカからは奴隷が、中国の広東省周辺から労働者が呼ばれ、また、キューバ東部にはハイチやジャマイカからの移民も多くいました。キューバは人種と文化が入り混じった国なのです。

 

◆大国に翻弄される

 スペインによるキューバの統治は400年あまり続き、キューバ生まれのスペイン人はキューバ人としての感情が強くなり、スペイン王朝からの無理な要求に反発を覚える人も出て来ました。

 そして、スペインからの独立の動きが始まったのが1868年。そして1898年、スペインからの独立を勝ち取ります。しかし、この背景には米国による介入が大きく関わっていたのです。

 1902年にキューバ共和国が樹立しますが、その政府には米国寄りの政治家が大半を占めていました。

 腐敗して行く政治を何とかして変えようと立ち上がったのが、フィデル・カストロです。1953年に始まった革命戦争は数々の困難の末に1959年1月1日、当時のバティスタ大統領の逃亡を以って勝利を収めました。

 しかし、米国を敵に回したことにより、経済封鎖を受け、キューバは次第に社会主義諸国と連携して行くことになります。しかし、この社会主義諸国も崩壊し、キューバは各国の支援も受けられなくなり、経済危機状況は今も続いています。

 今では限られた業種において個人事業が許可されたり、外貨(ドル)所有解禁政策が取られるようになりました。しかし、これらのことを出来るのはほんのわずかの人々。今でも経済格差がキューバ全体の大きな問題となっています。

 

Colores(コローレス)

 ここではキューバのスペイン語での色の表し方をご紹介します。

 スペインのスペイン語での色の表し方と殆ど変わりませんので、違うものだけご紹介します。

 まず、pinkですが、スペインのスペイン語ではrosa(ロサ)と言うのに対し、キューバのスペイン語ではrosado(ロサード)と言います。

 それからbrownは、スペインのスペイン語ではmarron(マロン)と言うのに対し、キューバのスペイン語ではcarmelita(カルメリータ)と言います。

 goldoro(オロ)に対し、キューバのスペイン語ではdorado(ドラード)、silverplata(プラタ)に対し、キューバのスペイン語ではplateado(プラテアード)と言います。

 

calendario(カレンダーリオ)

 ここでは、キューバの1年について簡単にご紹介します。キューバは何と言っても、独立や革命に支配された国だったため、記念日にもその類のものが数多く存在します。

 それはまず、元日から始まります。この日は元日であると共に、革命勝利の日(Triunfo de la revolución=トリュンフォ デ ラ レボルシオン)でもあります。1959年のキューバ革命が成功した日でした。

 それから時は少し進んで5月。日本と同じように母の日(Día de las madres=ディア デ ラス マードレス)があります。日本と違うのは、キューバでは母親と言うのは大切な存在で、国からケーキが支給されるんだそうです。

 7月26日が革命記念日(Asalto al cuartel Moncada=アサルト アル クアルテル モンカーダ)です。1953年のこの日、カストロ率いる革命軍がサンティアゴ・デ・クーバの兵営を襲撃。キューバ革命が始められた日とされています。

 10月10日は独立戦争の開始記念日(Inicio de la guerra de independencia=イニシオ デ ラ ゲーラ デ インディペンデンシア)です。1868年のこの日、スペインからの独立戦争が始まりました。

 11月15日と16日はハバナ市創立記念日(Fundación de La Habana=フンダシオン デ ラ ハバナ)です。この日には市民が願い事を胸にテンプレーテと言う街にあるセイバの木の周りを回る行事があります。

 

comida cubana(コミーダ クバーナ)

 ここではキューバの名物料理をご紹介します。

 まず、黒豆とご飯を一緒に煮込んだcongrís(コングリス)と言うのがあります。それから、揚げた豚肉(masas de puercos fritos=マサス デ プエルコス フリートス)、馬肉のトマトソース煮であるtasajo(タサーホ)、青バナナのフライであるtostones(トストーネス)、キャッサバと言うイモの種類をニンニクソースで和えたyuca con mojo(ユカ コン モホ)、黒豆をシチューにしたpotaje(ポターヘ)などがあります。

 

Salsa(サルサ)

 キューバと言えば、やはり音楽が有名ですよね。Salsa(サルサ)は独特の音楽観があります。そのsalsa(サルサ)に似たジャンルとして、キューバで有名なのはson(ソン)、mambo(マンボ)、cha cha cha(チャ チャ チャ)、rumba(ルンバ)、bolero(ボレロ)、timba(ティンバ)などがあります。