Words
& Phrases
(参考文献:情報センター出版局「旅の指さし会話帳3 香港」)
◆入境檢査(ヤッフ6ゲン2ギム2チャー4)
広東語で入国審査の意味です。読み方の後ろについている数字は声調番号です。詳しくは広東語のページをご覧下さい。入(ヤッフ6)は普段出す声よりやや低めのところから真っ直ぐに発音します。境(ゲム2)と檢(ギム2)は低めから高く上げ調子に発音します。査(チャー4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音します。
広東語で使用されている文字は繁体字と言って、日本で使用されている漢字の旧字体のような文字が多く使われています。検査の「檢」がそれに相当します。ただ、漢字は日本人にはお馴染みの文字なので、読めなくてもそれが何を表しているか、わりと簡単に想像出来ると思います。
◆停車(ティン4チェー1)
広東語で停車の意味です。停(ティン4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで、車(チェー1)は普段出す声より高めのところから真っ直ぐに発音します。
車を降りることを日本語では降車と言いますが、広東語ではなんと、落車(ロック6チェー1)と言います。落(ロック6)は普段出す声よりやや低めのところから真っ直ぐに発音します。また、渋滞していることを塞車(サック1チェー1)と言います。どちらの漢字も普段出す声よりやや低めのところから真っ直ぐに発音します。落車(ロック6チェー1)も塞車(サック1チェー1)も漢字を見れば、イメージがつきますね。
◆先生(シン1サン1)
ここでは広東語の呼称についてご紹介します。先生(シン1サン1)は広東語でMr.に相当します。発音はどちらも普段出す声より高めのところから真っ直ぐに発音します。これに対して、Ms.に相当するのは小姐(シウ2ジェー2)と言います。発音はどちらも低めから高く上げ調子に発音します。
お年寄りを呼ぶ時も呼称があります。男性の場合は阿伯(アー3バッ3)と言います。発音はどちらも普段出す声の調子の高さでまっすぐ発音します。女性の場合は阿婆(アー3ポー4)と言います。発音は阿(アー3)は普段出す声の調子の高さでまっすぐ発音し、婆(ポー4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音します。
警察官を呼ぶ時の呼称が特徴的だったりします。男性警察官へは阿sir(アー3サー)と何故か英語混じりで発音します。映画「欲望の翼」のアンディ・ラウも、「恋する惑星」のトニー・レオンも「阿sir」と呼ばれていたそうです。因みに女性警察官へはmadamと呼ぶそうです。
◆広東語でのジェスチャー
ここでは広東語でのジェスチャーで面白いもの、日本と違うものをご紹介します。
まず、行吓(ハン4ハー6)。席を立つ時やどこかへ行くのを促す時に2本指を交互に動かします。発音は、行(ハン4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音し、吓(ハー6)は普段出す声よりやや低めのところからまっすぐ発音します。
ごめんなさいに相当する對唔住(ドゥイ3ム4チュー6)は、なんと、敬礼をします。びしっと立ってするのではなく、やや腰を屈めて敬礼をします。「失礼しました〜」みたいな感覚でしょうか。発音は、對(ドゥイ3)は普段出す声の調子の高さでまっすぐ発音し、唔(ム4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音します。住(チュー6)は普段出す声よりやや低めのところからまっすぐ発音します。
不許可を表す時、日本では胸の前で人差し指をクロスさせますが、広東語では左手は片手で拝むように手首から上を真っ直ぐに立て、右手は左手の指の上に水平に乗せます。広東語では唔可以(ム4ホー2イー2)と言います。発音は唔(ム4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音し、可(ホー2)と以(イー2)は低めから高く上げ調子に発音します。
◆今晩有冇房?(ガム1マン5ヤウ5モウ5フォン2)
ここではホテルについて触れてみたいと思います。
予約なしでホテルを利用したい場合、上記のように、「今晩有冇房?(ガム1マン5ヤウ5モウ5フォン2)」と言います。発音は、今(ガム1)は自分の音域で最も高いところからまっすぐ発音します。晩有冇(マン5ヤウ5モウ5)は低いところから緩やかに上げます。房(フォン2)は低めから高く上げます。
香港のホテルでも世界と同じで、様々なタイプの部屋があります。單人房(ダン1ヤン4フォン2=single room)、雙人房(ション1ヤン4フォン2=twin room)、雙人床房(ション1ヤン4チョン4フォン2=double room)、三人房(サム1ヤン4フォン2=triple room)などです。発音のうち、第4声である人(ヤン4)や床(チョン4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音します。
ここでの注目は加床(ガー1チョン4)。発音は、加(ガー1)は自分の音域で最も高いところからまっすぐ発音し、床(チョン4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音します。「がちょーん」ではありません。意味はextra bedのことなんです。どこにでもあるものなんですね。
◆識唔識講日文?(セッ1ン4セッ1ゴン2ヤッ6マン4)
これで英語のCan you speak Japanese?に相当します。発音は、識(セッ1)は自分の音域で最も高いところからまっすぐ発音し、講(ゴン2)は低めから高く上げ調子に発音します。唔(ン4)と文(マン4)は低い声を更に低く押さえ付ける感じで発音し、日(ヤッ6)は普段出す声よりやや低めのところからまっすぐ発音します。
ここでのポイントは、識(セッ1)は語学や技術が分かると言う意味で、講(ゴン2)が話すと言う意味に相当します。
同じように、識唔識講英文?(セッ1ン4セッ1ゴン2イェン1マン4)と言えば、Can you speak English?に相当します。また、識唔識講広東話?(セッ1ン4セッ1ゴン2ゴン2トン1ワー2)と言えば、Can you speak Cantonese?に相当します。
因みに香港では広東語、中国語、英語の3言語が通じます。中国語は広東語で、普通話(ポウ2トン1ワー2)と言います。
◆香港の交通
香港は東京都の約半分の大きさと言う狭い土地ながら、様々な個性的な公共の乗り物があります。移動の足として利用するだけでなく、乗り物そのものを楽しむのも香港旅行の楽しみの一つです。
まず、移動で一番お世話になるのはやはり地鐵(デイ6ティッ3=subway)です。発音は、地(デイ6)は普段出す声よりやや低めのところからまっすぐ発音し、鐵(ティッ3)は普段出す声の調子の高さでまっすぐ発音します。
巴士(バー1シー2=bus)はイギリスの植民地であった名残から、ロンドンのダブルデッカーを思わせる2階建てで、香港の街中を所狭しと走っています。巴士(バー1シー2)の発音は、巴(バー1)は自分の音域で最も高いところからまっすぐ発音し、士(シー2)は低めから高く上げます。
それから香港と言えばやはり船です。天星小輪(スターフェリー)が有名です。
しかし、地下鉄に乗るにも、船に乗るにも切符が必要です。切符は広東語で飛(フェイ1)と言います。発音は自分の音域で最も高いところからまっすぐ発音します。
◆類別詞
日本語で言う、「1個」、「1本」の「個」や「本」に相当するものです。中国語や広東語ではこの類別詞(または量詞)を必ず使用します。ここではその類別詞についてご紹介します。並べ方は数字が来て、この類別詞が来て、その後に物や人、動物などの名詞が続きます。
人や物の個数を表すには「個(ゴ3)」を使います。人でも「〜名様」と丁寧に言う場合は「位(ワイ2)」を使います。回数を数える時は「次(チー2)」を使います。本を数える時は「本(ブン2)」を使います。服の枚数を数える時は「件(ゲン6)」を使い、紙の枚数を数える時は「張(ヂョン1)」を使います。そして、香港ドルを数える時は「蚊(マン1)」を使います。
◆顏色(アン4セッ1)
広東語でcolorに相当します。ここでは広東語での色の言い方をご紹介します。
まず、whiteは白色(パック6セッ1)、blackはK色(ハック1セッ1)、redは紅色(ホン4セッ1)、yellowは黃色(ウォン4セッ1)、blueは藍色(ナム4セッ1)と言います。greenは告F(ロッ6セッ1)、purpleは紫色(ヂー2セッ1)、pinkは粉紅色(ファン2ホン4セッ1)、brownは咖啡色(ガー3フェー1セッ1)、goldは金色(ガム1セッ1)、silverは銀色(アン4セッ1)と言います。更に、青色(チョン1セッ1)と書くとlight greenを、橙色(チャン2セッ1)と書くとorangeを、そして肉色(ヨッ6セッ1)と書くとskin colorを意味します。
因みに広東語では黄色が卑猥な言葉にあたるんだそうです。「黄色刊物(ウォン4セッ1ホン5マッ6)」と言うとポルノ雑誌、「黄色電影(ウォン4セッ1ディン6イェン1)」はポルノ映画を指します。
◆日本語と違う物の言い方
ここでは日本語と全く意味の違う漢字をいくつか挙げてみたいと思います。
まず、bagは広東語では袋(ドイ2)、tissueは紙巾(ヂー2ガン1)、photoは相(ション2)、wrist watchは表(ビウ1)、table clockは鐘(ヂョン1)と言います。
因みに、香港人は殆どハンカチを使わず、全て紙巾(ヂー2ガン1)で済ますそうです。そのため、tempoと言う、破れにくい銘柄が定着しているそうです。また、誕生日などのプレゼントに鐘(ヂョン1)を送るのは絶対にダメなんだそうです。これは、発音が「終(ヂョン1)」と同じで、この単語は「死ぬ」と言う意味なんだそうです。
◆飲茶(ヤム2チャア4)
香港と言えば、やはり飲茶(ヤム2チャア4)でしょう。ここでは香港で飲まれる様々なお茶についてご紹介します。
「飲湯?(ヤム2メー1チャア4)=Which tea would you like?」と聞かれたら、いろいろ頼んでみましょう。
まず、香港で一番ポピュラーなのは普洱茶(ポウ2レイ2チャア4)です。何も指定をしないとジャスミン茶になります。ジャスミン茶は広東語で香片茶(ヒョン1ピン2チャア4)と言います。この単語が沖縄に渡った時、訛ってさんぴん茶になりました。
他にも鐵觀音(ティッ3グン3ヤム1)があったり、水仙茶(ソイ2シン1チャア4)があったりします。鐵觀音(ティッ3グン3ヤム1)はもともと潮州(広東省)の工夫用のお茶だったんだそうです。また、水仙茶(ソイ2シン1チャア4)はクセがなく、飲みやすいんだそうです。
それから日本でもお馴染みの烏龍茶(ウー1ロン4チャア4)や龍井茶(ロン4ヂェン2チャア4)などがあります。香港の烏龍茶(ウー1ロン4チャア4)は日本のものよりやや濃い目で、龍井茶(ロン4ヂェン2チャア4)は緑茶系で日本茶に近い味なんだそうです。
◆香港スター
香港と言えばやはり映画でしょう。ここでは香港のスター達をご紹介します。
まずは何と言っても、香港映画黄金期のスターであるこの2人を挙げなければならないでしょう。ブルース・リーとジャッキー・チェン。ブルース・リーは李小龍(レイ5シウ2ロン4)と言います。また、ジャッキー・チェンは成龍(シン4ロン4)と言います。この他にも、レスリー・チャン(張國榮=ヂョン1ゴッ3ウィン4)がいます。因みにK-TAROはレスリー・チャンが好きだったりします。
日本でも有名な国際派としては、トニー・レオン(梁朝偉=リョン4チウ4ワイ5)やケリー・チャン(陳慧琳=チャン4ワイ6ラム4)、チャン・ツィイー(章子怡=ヂョン1ヂー2イー4)、そして金城武(ガム1シン4モウ5)などがいます。
そして四天王。アンディ・ラウ(劉コ華=ラウ4ダッ1ワー4)、ジャッキー・チュン(張學友=ヂョン1ホッ6ヤウ5)、レオン・ライ(黎明=ライ4メン4)、そして、アーロン・クォック(郭富城=グォッ3フー3シン4)です。
この他にも歌手には、フェイ・ウォン(王菲=ウォン4フェイ1)、テレサ・テン(ケ麗君=ダン6ライ6グワン1)、ジジ・リョン(梁詠h=リョン4ウィン6ケイ4)がいます。