Tamil
Vol.1
(参考文献:白水社「ニューエクスプレス タミル語」)
◆はじめに
Vol.1ではタミル語の文字を紹介します。タミル文字で使用しているフォントはArial Unicode MSです。多分、どのOfficeでもインストールされていると思うので、正常にご覧いただけると思いますが。
◆母音字と母音記号
母音字は12文字です。中には二重母音も存在し、子音と結合することによって形が大幅に変わります。ここではkの音を表すக்と結合させて表記します。
அ:「ア」と読みます。「ア」の音を表します。日本語の「ア」よりも口を大きく開けて発音します。子音と結合する場合は、子音字の上の点(புள்ளி(プッリ)と言います)を取り除き、க(カ)と表記されます。このபுள்ளி(プッリ)とは、子音が単独で用いられることを表す記号です。
ஆ:「アー」と読みます。「アー」と言う長母音を表します。日本語の「ア」よりも口を大きく開けて発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字の右にாを書き、கா(カー)と表記されます。
இ:「イ」と読みます。「イ」の音を表します。日本語の「イ」よりも口を横に広げて発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字の右上からிを書き、கி(キ)と表記されます。
ஈ:「イー」と読みます。「イー」と言う長母音を表します。日本語の「イ」よりも口を横に広げて発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字の上にீを書き、கீ(キー)と表記されます。
உ:「ウ」と読みます。「ウ」の音を表します。日本語の「ウ」よりも口を丸くすぼめて突き出して発音します。子音との結合の仕方は文字によって異なるため、1つずつ覚える必要があります。
ஊ:「ウー」と読みます。「ウー」と言う長母音を表します。日本語の「ウ」よりも口を丸くすぼめて突き出して発音します。子音との結合の仕方は文字によって異なるため、1つずつ覚える必要があります。
எ:「エ」と読みます。「エ」の音を表します。日本語の「エ」よりも口を横に広げて発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字の左にெを書き、கெ(ケ)と表記されます。
ஏ:「エー」と読みます。「エー」と言う長母音を表します。日本語の「エ」よりも口を横に広げて発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字の左にேを書き、கே(ケー)と表記されます。
ஐ:「アイ」と読みます。「アイ」と言う二重母音を表します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字の左にைを書き、கை(カイ)と表記されます。
ஒ:「オ」と読みます。「オ」の音を表します。日本語の「オ」よりも口を丸めて突き出して発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字を挟むようにொを書き、கொ(コ)と表記されます。
ஓ:「オー」と読みます。「オー」と言う長母音を表します。日本語の「オ」よりも口を丸めて突き出して発音します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字を挟むようにோを書き、கோ(コー)と表記されます。
ஔ:「アウ」と読みます。「アウ」と言う二重母音を表します。子音と結合する場合は、புள்ளி(プッリ)を取り除いた子音字を挟むようにௌを書き、கௌ(カウ)と表記されます。
◆子音字
子音字は全部で18文字あります。ここでは、母音字のஅ(ア)と結合させて表記します。
க்:「イク」と読みます。カ行の音を表します。日本語のカ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ங்:「イング」と読みます。鼻濁音のガ行の音を表します。日本語の「ンガ」の要領で発音します。単独では用いられません。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ச்:「イチュ」と読みます。サ行やチャ行の音を表します。日本語のサ行やチャ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ஞ்:「インジュ」と読みます。ニャ行の音を表します。日本語のニャ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ட்:「イトゥ」と読みます。タ行の音を表します。舌を上歯の根元より内側に反らせてくぐもったタ行の発音をします。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ண்:「イン」と読みます。ナ行の音を表します。舌を上歯の根元より内側に反らせてくぐもったナ行の発音をします。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
த்:「イトゥ」と読みます。タ行の音を表します。日本語のタ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ந்:「イン」と読みます。ナ行の音を表します。日本語のナ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ப்:「イプ」と読みます。パ行の音を表します。日本語のパ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ம்:「イム」と読みます。マ行の音を表します。日本語のマ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ய்:「イユ」と読みます。ヤ行の音を表します。日本語のヤ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ர்:「イル」と読みます。ラ行の音を表します。舌をやや内側へ反らせて口蓋に打ち付けるようにラ行の発音をします。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ல்:「イル」と読みます。ラ行の音を表します。舌を上歯の裏側にあててラ行の発音をします。英語のlの発音に近いです。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
வ்:「イヴ」と読みます。ワ行やヴァ行の音を表します。日本語のワ行やヴァ行の要領で発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ழ்:「イル」と読みます。ラ行の音を表します。舌を軽く丸め、舌先が口蓋に軽く触れる程度にラ行の発音をします。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ள்:「イル」と読みます。ラ行の音を表します。舌を上歯の根元より内側に反らせて発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ற்:「イル」と読みます。ラ行の音を表します。舌を上歯の根元付近に打ち付けるように発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
ன்:「イン」と読みます。ナ行の音を表します。舌を上歯の根元付近にあてて発音します。通常は、文字の上に付いているபுள்ளி(プッリ)を取り除いて使用します。
◆その他の文字
ஃ:「アーイダム」と読みます。現在では伝統的な発音は用いられず、英単語等をタミル語で書く時に、この文字をப்(イプ)の前に書いて、fの発音であることを示すことがあります。
ஜ:日本語の「ジャ」の要領で発音します。サンスクリット語由来の単語やその他の外来語を表す時に用います。
ஷ:日本語の「シャ」の要領で発音します。サンスクリット語由来の単語やその他の外来語を表す時に用います。
ஸ:日本語の「サ」の要領で発音します。サンスクリット語由来の単語やその他の外来語を表す時に用います。
ஹ:日本語の「ハ」の要領で発音します。サンスクリット語由来の単語やその他の外来語を表す時に用います。
சஷ:日本語の「クシャ」の要領で発音します。サンスクリット語由来の単語やその他の外来語を表す時に用います。