Icelandic
Vol.3
(参考文献:白水社「ニューエクスプレス アイスランド語」)
◆はじめに
アイスランド語で使用しているフォントはArialです。多分、どのOfficeでもインストールされていると思うので、正常にご覧いただけると思いますが。
◆Góðan daginn!(ゴウザン ダイーイン)
英語のGood afternoon.やHello.に相当します。午前でも午後でも使用することが出来ます。Good morning.に相当するような言葉はありません。Góðan tag!(ゴウザン ダーフ)と言うことも出来ます。
他にも、親しい人に会った時や暫く一緒に時間を過ごすような場合の挨拶として、男性にはKomdu sæll og blessaður.(コントゥ サイッツル オグ ブレッサズル)、女性にはKomdu sæl og blessuð.(コントゥ サイル オグ ブレッスズ)と言います。
その他の挨拶表現も見ておきましょう。
Good evening.と言いたい場合は、Gott kvöld.(ゴフト クヴォルト)、Good
night.と言いたい場合は、Góða nótt.(ゴウザ ノフト)、Good bye.と言いたい場合は、Bless.(ブレス)と言います。
◆Ég heiti Kenta.(イェーグ ヘイティ ケンタ)
英語のMy name is Kenta.に相当します。ég(イェーグ)がI、heiti(ヘイティ)が動詞nameに相当します。
直訳すれば、I am named Kenta.と言う意味になり、Ég heiti 〜.(イェーグ ヘイティ)で「〜と言う名前である」と言う意味になります。
これに対して、What is your name?と尋ねたい場合は、Hvað heitirðu?(クヴァズ ヘイティルズ)と言います。hvað(クヴァズ)がwhat、heitirðu(ヘイティルズ)が動詞heitir(ヘイティル=name)に2人称単数のyouに相当する代名詞ðu(ズ)が結合した形です。
◆Ég er frá Japan.(イェーグ エール フラウ ヤーパン)
英語のI am from Japan.に相当します。frá(フラウ)はfromに相当します。
ここでのポイントはer(エール)です。英語のbe動詞に相当し、不定形(辞書の見出しになる形)はvera(ヴェーラ)です。当然、人称と数によって形が変化する不規則変化動詞です。
ではここでアイスランド語での主格人称代名詞とvera(ヴェーラ)の活用についてご紹介します。
ég er(イェーグ エール=I am)、þú ert(スー エルト=単数のyou are)、hann, hún, það er(ハン, フーン,
サーズ エール=he, she, it is)。
við erum(ヴィーズ
エールム=we are)、þið eruð(スィーズ
エールズ=複数のyou are)、þeir, þær, þau eru(セイル, サイル, ソイ エールゥ=they are)。
3人称の人称代名詞が3つ存在するのは、男性形、女性形、中性形のいずれかに使い分けられるためです。なお、男性と女性の両方を含む人のグループを指す場合には中性複数形が使われます。
◆Ertu frá Japan?(エルトゥ
フラウ ヤーパン)
英語のAre you from Japan?に相当します。
ここでのポイントはertu(エルトゥ)です。人称代名詞の2人称単数主格形þú(スー)が疑問文などで動詞の直後に置かれる時、通常の話し言葉では動詞と融合して発音され、表記も逸れに応じて全体で1語のように綴られることがあります。
本来、上記例文はErt þú frá Japan?(エルト スー
フラウ ヤーパン)となるのですが、話し言葉ではErtu frá Japan?(エルトゥ
フラウ ヤーパン)となります。
◆Hann talar íslensku.(ハン ターラル イースレンスク)
英語のHe speaks Icelandic.に相当します。íslensku(イースレンスク)はIcelandicに相当します。
ここでのポイントはtalar(ターラル)です。これは動詞tala(ターラ=speak)の1人称単数形で、最も規則的な変化をする動詞です。
それではまず、活用形を見てみましょう。
ég tala(イェーグ ターラ=I speak)、þú talar(スー ターラル=単数のyou speak)、hann talar(ハン ターラル=he speaks)。
við tölum(ヴィーズ トェールム=we spaek)、þið talið(スィーズ ターリズ=複数のyou speak)、þeir tala(セイル ターラ=they peak)。
なお、不定形は3人称複数現在形と同形になります。
◆Hvar ætlarðu að búa í Reykjavik?(クヴァール アヒトラルズ アズ ブーア イー レイキャヴィーク)
英語のWhere are you going to
live in Reykjavik?に相当します。búa(ブーア)がlive、í(イー)がin、Reykjavik(レイキャヴィーク)はアイスランドの首都Reykjavikに相当します。
ここでのポイントはætlarðu(アヒトラアズ)です。英語のbe going toやwould like toに相当し、後ろに動詞の不定形を伴います。不定形はætla(アヒトラ)です。
まず、活用を見てみましょう。
ég ætla(イェーグ アヒトラ=I am going to)、þú ætlar(スー アヒトラル=単数のyou are going to)、hann ætlar(ハン アヒトラル=he is going to)。
við ætlum(ヴィーズ アヒトルム=we are going to)、þið ætlið(スィーズ アヒトリズ=複数のyou are going to)、þeir ætla(セイル アヒトラ=they are going to)。
上記例文ではætlarðu(アヒトラルズ)となっていますが、これは主語が2人称単数形þú(スー)の時、疑問文などで-rで終わる動詞の後ろに置かれる時に-ðu(ズ)となって動詞と融合するため、上記のような形になります。元のまま分離して綴られる時もあり、その場合はaetlar þú(アヒイトラル スー)となり、上記例文も、Hvar ætlar þú að búa í Reykjavik?(クヴァール アヒイトラル スー アズ
ブーア イー レイキャヴィーク)となります。動詞とþú(スー)を分離して言うことも可能です。
他にも、I would like to learn
Icelandic.と言いたい場合は、Ég ætla að læra íslensku.(イェーグ アヒトラ アズ ライラ イースレンスク)と言います。
◆Talar hann íslensku?(ターラル ハン イースレンスク)
英語のDoes he speak Icelandic?に相当します。
アイスランド語では平叙文では動詞を2番目に置くのが原則です。Yes.またはNo.で答える疑問文を作る時には、どの動詞を文頭に直接起きます。
上記例文に対して、Yes.と答える場合はJá.(ヤウ)、No.と答える場合はNei.(ネイ)と言います。
◆Hvar ætlar hann að búa?(クヴァール アヒトラル ハン アズ ブーア)
英語のWhere is he going to
live?に相当します。
アイスランド語では疑問詞を使う疑問文では、疑問詞が文頭で動詞は2番目に置かれ、その後ろに主語が来ます。
◆アイスランド語での挨拶表現
ここではアイスランド語での様々な挨拶表現をご紹介します。
Hvað segirðu got?(クヴァーズ セイイルズ ゴフト=How are you?)、Allt got.(アルト ゴフト=Good, thank you.)。
Takk.(タフク=Thank you.)、Fyrirgefðu.(フィーリルゲヴズ=I am sorry.)。
Með leyfi, …(メーズ レイヴィ=Excuse me.)、Ókei.(オウケイ=O.K.)。
Bless, bless.(ブレス ブレス=Good bye.)、Bæ.(バイ=Bye.)。
◆Viltu kaffi?(ヴィルトゥ カッフィ)
英語のDo you want coffee?に相当します。kaffi(カッフィ)がcoffeeに相当します。
ここでのポイントはviltu(ヴィルトゥ)です。英語の助動詞wantやwant toに相当します。不定形はvilja(ヴィリヤ)と言います。この助動詞の直後に動詞の不定形を置くと、英語のwant toの意味になり、対格目的語を置くと上記例文のようにwantの意味になります。
ただし、このvilja(ヴィリヤ)も活用形があります。ではその活用形を見ておきましょう。
ég vil(イェーグ ヴィール=I want)、þú vilt(スー ヴィルト=単数のyou want)、hann vill(ハン ヴィッル=he wants)。
við viljum(ヴィーズ
ヴィリュム=we want)、þið viljið(スィーズ
ヴィリイズ=複数のyou want)、þeir vilja(セイル ヴィリヤ=they want)。
◆Viltu fá kleinur líka?(ヴィルトゥ ファウ クレイヌル リーカ)
英語のDo you want to have kleinas,
too?に相当します。fáは動詞fær(ファイル=to get)の3人称複数形、líka(リーカ)はtooに相当します。kleinur(クレイヌル)は名詞kleina(クレイナ)の複数対格形でアイスランドの伝統的な菓子パンです。
ここでのポイントは女性弱変化名詞です。上記例文のkleinur(クレイヌル)がそれにあたります。これは先述した通り、kleina(クレイナ)と言う名詞の対格形です。格によって単純で規則的な変化をする名詞を弱変化名詞と言います。
アイスランド語では4つの格変化があります。主格「〜は、〜が」、対格「〜を」、与格「〜に」、属格「〜の」です。
では上記kleina(クレイナ)を用いて、格変化を見てみましょう。
kleina(クレイナ=単数主格)、kleinu(クレイヌ=単数対格)、kleinu(クレイヌ=単数与格)、kleinu(クレイヌ=単数属格)。
kleinur(クレイヌル=複数主格)、kleinur(クレイヌル=複数対格)、kleinum(クレイヌム=複数与格)、kleina(クレイナ=複数属格)。