Hindi Vol.7
(参考文献:白水社「ニューエクスプレス ヒンディー語」)
◆はじめに
デーヴァナーガリー文字で使用しているフォントはArial
Unicode MSです。多分、どのOfficeでもインストールされていると思うので、正常にご覧いただけると思いますが。
◆क्या यह हिंदी है ?(キャー イェ ヒンディー ハェー)
英語のIs this Hindi?に相当します。यह(イェ)がthis、हिंदी(ヒンディー)がHindiに相当します。
ヒンディー語の語順は日本語と殆ど同じです。疑問文でも語順は変わらず、発音する際には文末を上がり調子に読みます。
また、疑問詞がない疑問文(=Yes. / No.疑問文)では、文頭に「うかがいますが」の意味でक्या(キャー)を加えることが出来ます(なくても構いません)。
है(ハェー)は英語のbe動詞に相当するもので、次の項目で説明します。
◆क्या आप भारतीय हैं
?(キャー
アープ バールティーエ ハェーン)
英語のAre you Indian?に相当します。भारतीय(バールティーエ)がIndianに相当します。
ここでのポイントはヒンディー語での人称代名詞とそれに付随するコピュラ動詞の活用形です。コピュラ動詞とは、英語のbe動詞のようなもので、「〜です、〜います、〜あります」を意味する動詞です。辞書の見出し語はहोना(ホナ)です。現在形には男女の区別がなく、人称代名詞に対応した形があります。
मैं हूँ(マェーン フーン=I am)、तू
है(トゥー ハェー=特殊なyou are)、यह
है(イエ ハェー=this (people) is)、वह
है(ヴォ ハェー=that (people) is)。
हम हैं(ハム ハェーン=we are)、आप
हैं(アープ ハェーン=丁寧なyou、複数のyou
are)、तुम हो(トゥム ホー=親しいyou
are)、ये हैं(イェー ハェーン=these (people) are)、वे
हैं(ヴェー ハェーン=those (people) are)。
ヒンディー語の人称代名詞はちょっと複雑です。
まず、2人称代名詞には、単数のतू(トゥー)、複数のआप(アープ)とतुम(トゥム)の3つがあります。आप(アープ)とतुम(トゥム)は相手が一人でも使えます。आप(アープ)は相手に敬意を払う時に使う、最も無難な言い方です。तुम(トゥム)は目下の者に対する場合や夫婦兄弟など特に親密な関係の場合に使います。तू(トゥー)は相手をののしる時や、神に対する時のように1対1の特別な状況下で使います。
複数扱いの代名詞の後にलोग(ローグ=people)を付けると、2人以上であることをよりはっきりさせることが出来ます。
3人称代名詞は、人間以外を指すthisやthatなどの指示代名詞としても使います。
◆यह हिंदी नहीं है ।(イェ ヒンディー ナヒーン ハェー)
英語のThis is not Hindi.に相当します。
ここでのポイントはनहीं(ナヒーン)です。ヒンディー語では動詞を否定する際、その動詞の前に否定を表すनहीं(ナヒーン)を置きます。
◆ये मेरे पिता जी हैं ।(イェー メーレー ピター ジー
ハェーン)
英語のThis is my father.に相当します。मेरे(メーレー)がmy、जी(ジー)は日本語の「〜さん」に相当し、敬意を表します。
ここでのポイントはヒンディー語の名詞についてです。
ヒンディー語の名詞は、語形変化の特徴から男性名詞と女性名詞に分けられます。
まず、上記例文のようにपिता(ピター=father)やबेटा(ベーター=son)のように-āで終わる場合は男性名詞、दीदी(ディーディー=sister)やबेटी(ベーティー=daughter)のように-īで終わる場合は女性名詞です。
これらは自然性の意味を持つ名詞なので覚えるのが簡単ですが、普通名詞にも文法上の性の区別があるため、それらは1つ1つ覚える必要があります。
ちなみに、複数形の場合は、बेटा(ベーター)はबेटे(ベーテー)と-ēで終わることが多く、बेटी(ベーティー)はबेटियाँ(ベーティヤーン)と-iyānで終わることが多いです。
また、上記のような規則的な変化をする名詞ばかりでもなく、それらは1つ1つ覚える必要があります。
◆मैं अच्छा हूँ ।(マェーン アッチャー フーン)
英語のI am fine.に相当します。
ここでのポイントはअच्छा(アッチャー)です。ヒンディー語では、語尾が-āで終わる形容詞は、形容する名詞の文法性(男性・女性)と数(単数・複数)に応じて変化します。
上記のअच्छा(アッチャー)も、複数形になるとअच्छे(アッチェー)となります。女性形は単数・複数共にअच्छी(アッチー)となります。
◆ज़रा सुनिए ।(ザラー スニエー)
英語のExcuse me.に相当します。ज़रा(ザラー)がa little、सुनिए(スニエー)は動詞सुनना(スンナ=listen)の語幹に依頼を表す語尾-ieが付いた形です。
◆संग्रहालय किधर है ?(サングラハーラエ キダル ハェー)
英語のWhere is the museum?に相当します。संग्रहालय(サングラハーラエ)がmuseum、किधर(キダル)はwhich wayに相当します。
◆इस नक्शे में हम लोग कहाँ हैं
?(イス
ナクシェー メーン ハム ローグ カハーン ハェーン)
英語のIn this map where are we?に相当します。हम
लोग(ハム ローグ)がwe、कहाँ(カハーン)がwhereに相当します。
ここでのポイントは、後置詞と呼ばれるものです。英語の前置詞に相当するのがヒンディー語の後置詞です。日本語の「〜の中に」、「〜の上に」などと同じように名詞や代名詞の後ろに置かれます。
上記例文ではमें(メーン)がそれに相当し、英語のinにほぼ相当し、「〜の中に」を表わします。
ただ、ここでややこしいのが、前に置かれる名詞も後置格と呼ばれる形に変化すると言うことです。上記例文ではनक्शे(ナクシェー=map)がそれに当たります。本来はनक्शा(ナクシャー)ですが、後置格になると-āが-ēとなり、नक्शे(ナクシェー)となるわけです。このनक्शा(ナクシャー)は男性名詞であり、語尾が-āで終わるものは、後置格は同様の変化をします。複数形になるとनक्शों(ナクショーン)となり、語尾が-õとなります。
女性名詞は、語尾が-īで終わるものは、主格と後置格は同じです。例えば、बेटी(ベーティー=daughter)は後置格になってもबेटी(ベーティー)です。複数形になるとबेटियों(ベーティヨーン)となり、語尾が-iyõとなります。
因みに、後置詞もご紹介しておきましょう。में(メーン=in)、पर(パル=on, at)、से(セー=from)。
更に、代名詞が後置詞の前に来た場合、代名詞も形が変化します。मुझ(ムジュ=on me)、तुझ(トゥジュ=目下のon you)、इस(イス=on this man)、उस(ウス=on that man)。हम(ハム=on us)、तुम(トゥム=親しいon you)、आप(アープ=敬称のon you、複数のon you)、इन(イン=on these men)、उन(ウン=on those men)。
◆शुक्रिया ।(シュクリヤー)
英語のThank you.に相当します。