French Vol.4

(参考文献:2001年度NHKラジオ「フランス語講座」6月号)

 

Voulez-vous me passer le sel?(ヴレヴ ム パセ ル セル)

 英語のCould you pass me salt?に相当します。passer(パセ)はpassle sel(ル セル)はsaltに相当します。

 ここでのポイントはVoulez-vous(ヴレヴ)+不定詞の表現です。vouloir(ヴルワ)+不定詞は「〜したい」と言う意味ですが、「Voulez-vous(またはVeux-tu)+不定詞?」は「〜して下さいませんか?」と言う依頼の表現になります。

 ここで、vouloir(ヴルワ)の活用を見ておきましょう。je veux(ジュ ヴ=I wanttu veux(テュ ヴ=you want)、il, elle veut(イル, エル ヴ=he, she wants)、nous voulons(ヌ ヴロン=we want)、vous voulez(ヴ ヴレ=you want)、ils veulent(イル ヴロン=they want)。

 Veux-tu fermer la fenêtre?(ヴテュ フェルメール ラ フェネートル)と言うと、Can you close the window?に相当します。

 

Jai mal aux pieds.(ジェ マロウ ピエ)

 英語のI have leg ache.に相当します。

 ここでのポイントはavoir mal à+体の部位と言う表現です。これで「〜が痛い」と言う表現になります。

 例えば、I have headache.と言いたい場合は、Jai mal à la tête.(ジェ マル ア ラ テト)、I have stomachache.と言いたい場合は、Jai mal à lestomac.(ジェマルアレストマック)、またはJai mal à le ventre.(ジェ マル ア ル ヴェントル)と言います。estomac(エストマック)は胃、ventre(ヴェントル)は腹に相当します。

 

Tu as besoin de ce dico?(トゥ ア ベゾワン ドゥ ス ディコ)

 英語のDo you need this dictionary?に相当します。ce dico(ス ディコ)はthis dictionaryに相当します。

 ここでのポイントはavoir+無冠詞名詞です。「avoir besoin de(アヴォワール ベゾワン ドゥ)+名詞」で「〜が必要である」と言う意味になります。この他にも「avoir faim(アヴォワール フェム)」でhave hungry、「avoir soif(アヴォワール ソワフ)」でhave thirsty、「avoir sommeil(アヴォワール ソムメイル)」でhave sleepyに相当します。

 I am very hungry.と言いたい場合は、Jai très faim.(ジェ トレ フェム)、逆にI am not hungry.と言いたい場合は、Je nai pas faim.(ジェ ネ パ フェム)と言います。

 

Vous me semblez un peu fatigué.(ヴ ム ソンブレ アン プ ファティゲ)

 英語のYou look tired a little.に相当します。semblez(ソンブレ)は動詞sembler(ソンブレール=look)の3人称単数形、un peu fatigué(アン プ ファティゲ)はtired a littleに相当します。

 ここでのポイントはこの構文がêtre(エートレ=be)の時と同じように、動詞の後ろに属詞(英語で言う補語)を伴う文章であると言うところです。

 この他にも、Lenfant ne reste pas petit, il devient grand.(ランファント ネ レステ パ プティ, イル ドゥヴィアン グラン=The child doesnt rest a child, he becomes big.)なども上記と同じ構文です。reste(レステ)は動詞rester(レステール=rest)の3人称単数形、devient(ドゥヴィアン)は動詞devenir(ドヴニール=become)の3人称単数形です。

 

Je crois Claude capable de réussir aux examens.(ジェ クロワ クロード カパブル デュ レイスィール オゼグザメン)

 英語のI believe that Claude can succeed the exam.に相当します。crois(クロワ)は動詞croire(クロワール=believe)の1人称単数形、réussir(レイスィール)はsucceedに相当します。

 ここでのポイントは動詞croire(クロワール=believe)です。例文のように、他動詞と属詞の間に直接目的語が入る構文ですが、基本は変わりません。同じように他動詞と属詞の間に直接目的語を挟む動詞としては、trouver(トルヴェール=think)、laisser(レッセール=leave)、rendre(レンドル=make)などがあります。

 

Jai visité le musée du Louvre.(ジェ ヴィズィテ ル ミュゼ ドゥ ルーヴル)

 英語のI have visited the Louvre Museum.に相当します。

 ここでのポイントは複合過去の作り方です。他動詞の全てと、自動詞の大部分は、助動詞avoir(アヴォワール=have)の現在形と過去分詞で複合過去形を作ります。英語で言うところの現在完了形です。否定形は助動詞avoir(アヴォワール=have)をne(ネ)とpas(パ)で挟みます。

 過去分詞の作り方は、-er動詞は全て-ir動詞はしばしば-iとなります。その他、不規則に変化する動詞もありますので覚えることが大切です。

 

Elle est arrivée à Paris.(エレ アリヴェ ア パリ)

 英語のShe has arrived at Paris.に相当します。

 ここでのポイントは複合過去の作り方です。自動詞の一部は、助動詞être(エートレ)の現在形+過去分詞で複合過去を作り、過去分詞は主語の性・数に一致させます。おもに移動や変化を表す動詞を伴う場合、助動詞être(エートレ)が使用されます。

 例えば、Ils sont partis pour la France lundi dernier.(イル ソン パルティ プル ラ フランス ルンディ デルニエール)と言うと、They have left to France last Monday.と言う表現になります。

 

Les voitures sont réparées par mon frère.(レ ヴォワチューズ ソン レパレエ パル モン フレール)

 英語のThe bicycles are repaired by my brother.に相当します。réparé(レパレ)は動詞réparer(レパレール=repair)の過去分詞3人称複数形です。

 ここでのポイントは受動態です。受動態の過去分詞はいつも主語に一致します。並び方は英語と同じように主語+être(エートレ=be)+動詞の過去分詞+par(パル)+動作主と言う形を取ります。par(パル)が英語で言うところのbyに相当します。

 動作主は一般にpar(パル)で導かれますが、動詞が感情や継続を表す場合には、de(ドゥ)を用いることがあります。例えば、Marie est aimée de tout le monde.(マリー エテメエ ドゥ トゥ ル モンドゥ)と言うと、Mary is loved by everyone.に相当します。

 

Quel temps fait-il aujourdhui?(ケル トンプ フェティル オージュルドゥイ)

 英語のHow is the weather today?に相当します。aujourdhui(オージュルドゥイ)がtodayに相当します。ちなみにyesterdayhier(イエール)、tomorrowdemain(ドゥマン)と言います。

 ここでのポイントは非人称動詞です。天候を表す際、英語と同じように仮の主語としてil(イル)を文頭に置きます。英語のitと同じですね。動詞はfaire(フェール=make)を使用します。

 It is fine.と言いたければ、Il fait beau.(イル フェ ボー)、It it hot.と言いたければ、Il fait chaud.(イル フェ ショード)、It is cold.と言いたければ、Il fait froid.(イル フェ フロワ)、It is humid.と言いたければ、Il fait humide.(イル フェ ウミッドゥ)のように言います。

 

◆フランス語での季節の言い方

 ここではフランス語での季節の言い方をご紹介します。printemps(プリントンプ=spring)、été(エテ=summer)、automne(オウトンヌ=autumn)、hiver(イヴェール=winter)。

 

Il faut travailler beaucoup pour réussir.(イル フォー トラヴァイエール ボクー プル ルスィール)

 英語のPeople has to work to succeed.に相当します。

 ここでのポイントはfaut(フォー)です。動詞falloir(ファロワール=need)は、il(イル)と言う仮の主語を用い、「Il faut(イル フォー)+不定詞」で「〜しなければならない」と言う表現になります。

 逆に、People must not smoke here.と言いたい場合は、Il ne faut pas fumer ici.(イル ネ フォー パ フメール イスィ)と言います。英語であれば、needdo not needにすると「〜する必要はない」と言う文章になりますが、フランス語ではfaut(フォー)をne(ネ) 〜 pas(パ)で挟むと「〜してはいけない」と言う文章になるので注意が必要です。

 

Vous vous levez à quelle heure le matin?(ヴ ヴ レーヴェ ア ケルール ル マトン)

 英語のWhat time do you get up?に相当します。

 ここでのポイントはvous levez(ヴ レーヴェ)です。動詞の前に主語と同一物を指す目的語人称代名詞(=再帰代名詞)を持つ動詞を代名動詞と呼びます。この代名動詞になる種類と用法はだいたい決まっています。再帰的用法(主語の行為が主語自身におよぶもの)としては、se lever(ス レヴェール=get up)の他に、se réveiller(ス レヴェイェール=wake up)、se coucher(ス クシェール=sleep)、se promener(ス プロムネール=go for a walk)などがあります。

 また、相互的用法(複数の主語の行為が相互に相手におよぶもの)としては、se téléphoner(ス テレフォネール=telephone)、saimer(ス エメール=love)などがあります。

 

Je regardais la télé quand le téléphone a sonné.(ジェ ルガルデ ラ テレ カン ル テレフォネ ア ソンネ)

 英語のWhen I watched TV, the telephone has rung.に相当します。

 ここでのポイントは半過去形です。半過去の用法は、1つ目に過去において継続していた動作や状態を表します。2つ目に過去における反復的・習慣的動作を表します。そして、3つ目に複合過去と対立すると、半過去は継続的動作を、複合過去は瞬間的動作を表します。上記例文はこの3つ目の用法に相当します。

 ここで半過去形の作り方を見ておきましょう。例えば、動詞faire(フェール=do)を半過去形にしてみましょう。

 半過去形は、基本的に現在形の1人称複数の語幹に、各活用形での語尾を付けます。faire(フェール)の1人称複数現在形はfaisons(フェソン)なので、語幹はfais-となり、そこに、次のように各活用形を付けます。

 je faisais(ジェ フェセイス)、tu faisais(トゥ フェセイス)、il faisait(イル フェセイト)、nous faisions(ヌ フェスィオン)、vous faisiez(ヴ フェスィエ)、ils faisaient(イル フェセイエント)。