Esperanto Vol.4
(参考文献:白水社「ニューエクスプレス エスペラント語」)
◆はじめに
エスペラント語で使用しているフォントはArialです。どのOfficeにもインストールされているので正常にご覧頂けると思いますが。
◆Donu al mi la salon.(ドーヌ アル ミ ラ
サーロン)
英語のGive me the salt.に相当します。al(アル)はto、mi(ミ)はme、la salon(ラ サーロン)はthe saltに相当します。
ここでのポイントはdonu(ドーヌ)です。これは動詞doni(ドーニ=give)の命令形です。エスペラント語での動詞の命令形は、動詞の語幹に-uを付けるだけで出来上がります。他にも、Say to me, “Please pass me the salt”.と言いたい場合は、Diru al mi, “Bonvolu transdoni al me la
salon”.(ディール アル ミ, ボンヴォール トランスドーニ アル ミ ラ サーロン)と言い、この文章のdiru(ディール)が動詞diri(ディーリ=say)の命令形になります。
逆に、「〜するな」と言う文章は、命令形の前に否定詞のne(ネ)を付け加えます。例えば、Do not eat.と言いたい場合は、eatに相当する動詞manĝi(マンヂ)の前にne(ネ)を置き、Ne manĝu.(ネ マンヂュ)と言います。
◆Bonvolu transdoni al mi la salon.(ボンヴォール トランスドーニ
アル ミ ラ サーロン)
英語のPlease pass me the salt.に相当します。transdoni(トランスドーニ)はpassに相当します。
ここでのポイントはbonvolu(ヴォンボール)です。丁寧な依頼やお願いを表したい場合に使用します。この場合、後ろに続く動詞は不定形(辞書に掲載されている形。英語で言う原形)を使用します。
しかし、丁寧な依頼やお願いをしたい場合の言い方にはもう1つ存在します。上記の文章を言い換えると、Bonvole
transdonu al me la salon.(ボンヴォーレ トランスドーヌ アル ミ ラ サーロン)と言います。前述の命令形の作り方のところで、動詞の語幹に-uを付けて命令形を作ると記しましたが、これを使用した場合は上記の通りとなり、bonvolu(ボンヴォール)がbonvole(ボンヴォーレ)となります。これらはどちらも使用することが出来ます。
更に、命令文の後にmi petas(ミ ペータス)と言う表現を添えても命令を和らげることが出来ます。
◆Mi povas paroli Esperanton.(ミ ポーヴァス パローリ エスペラントン)
英語のI can speak Esperanto.に相当します。paroli(パローリ)はspeak、Esperanton(エスペラントン)はEsperantoの目的格です。
ここでのポイントはpovas(ポーヴァス)です。これは能力や許可を表す助動詞povi(ポーヴィ)の現在形の活用形で、その後に動詞の不定詞を置いて、「〜出来る、〜しても良い」と言う表現を表します。英語のcanと同じです。他にも、She can sing in Esperanto.と言いたい場合は、Ŝi povas kanti en Esperanto.(シ ポーヴァス カンティ エン エスペラント)と言います。kanti(カンティ)はsing、en(エン)はinに相当します。
◆Mi volas trinki kafon.(ミ ヴォーラス トリンキ カーフォン)
英語のI want to drink coffee.に相当します。trinki(トリンキ)はdrink、kafon(カーフォン)はkafo(カフォ=coffee)の目的格です。
ここでのポイントはvolas(ヴォーラス)です。これは要求や要望を表す助動詞voli(ヴォーリ)の現在形の活用形で、その後に動詞の不定詞を置いて、「〜が欲しい、〜したい」と言う表現を表します。英語のwantと同じです。他にも、I want to eat a cake.と言いたい場合は、Mi volas manĝi kukon.(ミ ヴォーラス マンヂ クーコン)と言います。manĝi(マンヂ)はeat、kukon(クーコン)はkuko(クーコ=cake)の目的格です。
◆Ni devas iri al la oficejo.(ニ デーヴァス イーリ アル ラ オフィツェーヨ)
英語のWe must go to the office.に相当します。iri(イーリ)はgo、al(アル)はto、la oficejo(ラ オフィツェーヨ)はthe officeに相当します。
ここでのポイントはdevas(デーヴァス)です。これは義務や確信を表す助動詞devi(デーヴィ)の現在形の活用形で、その後に動詞の不定詞を置いて、「〜しなければならない、〜に違いない」と言う表現を表します。英語のmustと同じです。他にも、I must go to Tokyo.と言いたい場合は、Mi devas iri a Tokio.(ミ デーヴァス イーリ ア トキーオ)と言います。Tokyoはエスペラント語でTokio(トキーオ)と言います。
◆Vi devas turni vin ĉi tie dekstren.(ヴィ デーヴァス トゥルニ ヴィン チ ティーエ デクストレン)
英語のYou must turn to right
here.に相当します。turni(トゥルニ)はturn、dekstren(デクストレン)はrightに相当します。ちなみに、leftはmaldekstren(マルデクストレン)と言います。
ここでのポイントはĉi tie(チ ティーエ)です。エスペラント語での指示詞です。エスペラント語の指示詞は、相対的に話者に近いか遠いかの2つしかありません。tiu ĉi(ティーウ チ=thisの所有格形)、tiu(ティーウ=thatの所有格形)、tio ĉi(ティーオ チ=this)、tio(ティーオ=that)です。ĉi(チ)は近接を表す語です。このĉi(チ)とtiu(ティーウ)またはtio(ティーオ)の位置は入れ替えても構いませんが、目的格を表す-nが付けられるのはĉi(チ)ではなく、tiu(ティーウ)またはtio(ティーオ)の方だけです。
例文としては、This novel is
interesting.と言いたい場合、Tiu ĉi (またはĈi tiu) romano estas interesa.(ティーウ チ (チ ティーウ) ロマーノ エスタス インテレーサ)と言います。それから、I have already
read this novel.と言いたい場合は、Mi jam legis tiun ĉi (またはĉi tiun) romanon.(ミ ヤム レーギス ティーウン チ (チ ティーウン) ロマーノン)と言います。jam(ヤム)はalready、legis(レーギス)は動詞legi(レーギ=read)の過去形に相当します。
それから、hereはĉi tie(チ ティーエ)またはtie ĉi(ティーエ チ)、thereまたはover thereはtie(ティーエ)と言います。
◆Mi elkore dankas vin.(ミ エルコーレ ダンカス ヴィン)
英語のI thank you from bottom
of the heart.に相当します。elkore(エルコーレ)がfrom bottom of the
heart、dankas(ダンカス)はthankに相当します。
ここでのポイントはvin(ヴィン)です。エスペラント語での人称代名詞の目的格をご紹介します。作り方はとても簡単で、主格代名詞に目的格語尾を表す-nを付けるだけで出来上がります。まず、主格代名詞は以下の通りです。mi(ミ=I)、vi(ヴィ=youの単複同形)、li(リ=he)、ŝi(シ=she)、ĝi(ヂ=it)、ni(ニ=we)、ili(イーリ=they)。
それぞれの単語に、目的格語尾を表す-nを付ければいいので、以下のようになります。min(ミン=me)、vin(ヴィン=youの単複同形)、lin(リン=him)、ŝin(シン=her)、ĝin(ヂン=it)、nin(ニン=us)、ilin(イーリン=them)。
◆Kia estas via unua impreso pri Tokio?(キーア エスタス ヴィーア ウヌーア インプレーソ プリ トーキオ)
英語のHow is your first
impression about Tokyo?に相当します。kia(キーア)はhow、unua(ウヌーア)がthe first、impreso(インプレーソ)がimpression、pri(プリ)がaboutに相当します。
ここでのポイントはvia(ヴィア)です。エスペラント語での人称代名詞の所有格をご紹介します。作り方はとても簡単で、主格代名詞に所有格語尾を表す-aを付けるだけで出来上がります。
それぞれの単語に、所有格語尾を表す-aを付ければいいので、以下のようになります。mia(ミーア=my)、via(ヴィーア=yourの単複同形)、lia(リーア=his)、ŝia(シーア=her)、ĝia(ヂーア=its)、nia(ニーア=our)、ilia(イーリア=their)。
◆序数詞
ここではエスペラント語での序数詞の言い方をご紹介します。
これもとても簡単で、エスペラント語での序数詞は形容詞扱いとなり、形容詞と同じ-aと言う語尾を数詞に付ければ出来上がりです。なお、序数詞は通例定冠詞のlaと共に使われます。
unua(ウヌーア=first)、dua(ドゥーア=second)、tria(トリーア=third)、kvara(クヴァーラ=fourth)、kvina(クヴィーナ=fifth)、sesa(セーサ=sixth)、sepa(セパ=seventh)、oka(オーカ=eighth)、naŭa(ナウア=ninth)、deka(デカ=tenth)。