Czech Vol.5
(参考文献:白水社「ニューエクスプレス チェコ語」)
◆はじめに
チェコ語で使用しているフォントはArialです。どのOfficeにもインストールされているので正常にご覧頂けると思いますが。
◆Kam jdeš?(カム イデシュ)
英語のWhere are you going?に相当します。厳密にはWhere do you walk?に相当します。kam(カム)がwhereに相当します。
ここでのポイントはjdeš(イデシュ)です。これは動詞jít(イーットゥ=walk)の2人称単数形です。この動詞は動詞T型と呼ばれます。
動詞jít(イット)の活用は下記の通りになります。
jdu(イドゥ=I walk)、jdeš(イデシュ=you walk)、jde(イデ=he, she, it walks)。
jdeme(イデメ=we walk)、jdete(イデテ=you walk)、jdou(イドウ=they walk)。
上記例文に対して、I walk to the but terminal.と言いたい場合は、Jdu na autobusové nádraží.(イドゥ ナ アウトブソヴェー ナードラジー)と言います。na(ナ)はto、autobusové(アウトブソヴェー)はautobusvý(アウトブスヴィー=bus)の中性名詞形、nádraží(ナードラジー)はstationに相当します。
◆Čte japonskou knihu.(チュテ ヤポンスコウ クニフ)
英語のShe reads a Japanese book.に相当します。japonskou(ヤポンスコウ)はjaponska(ヤポンスカ=Japanese)の4格形、knihu(クニフ)はkniha(クニハ=book)の4格形です。
ここでのポイントはčte(チュテ)です。英語のreadに相当しますが、この動詞の不定形はčíst(チーストゥ)で、動詞T型の活用をします。
動詞číst(チースト)の活用は下記の通りになります。
čtu(チュトゥ=I read)、čteš(チュテシュ=you read)、čte(チュテ=he, she, it reads)。
čteme(チュテメ=we read)、čtete(チュテテ=you read)、čtou(チュトウ=they read)。
◆Vezu té kamarádce
česko-japonský slovník.(ヴェズゥ テー カマラートツェ チェスコヤポンスキー スロヴニーク)
英語のI will bring Czech-Japanese dictionary to the
friend.に相当します。vezu(ヴェズ)は動詞vézt(ヴェーズト)の1人称単数形、česko-japonský slovník(チェスコヤポンスキー スロヴニーク)はCzech-Japanese
dictionaryに相当します。
ここでのポイントはté
kamarádce(テー カマラートツェ)です。té
kamarádce(テー カマラートツェ)のté(テー)は指示代名詞ten(テン)の女性名詞3格形です。kamarádce(カマラートツェ)がkamarádka(カマラートカ)の女性名詞3格形なので、それに付くten(テン)も女性名詞3格形であるté(テー)に変化します。この指示代名詞ten(テン)は次に付く名詞の性、数、格によって変化します。格変化は次の通りです。
まず、男性単数名詞に付く場合です。1格=ten(テン)、2格=toho(トホ)、3格=tomu(トム)、4格=toho(トホ)またはten(テン)、6格=tom(トム)、7格=tím(チーム)。
次に、女性単数名詞に付く場合です。1格=ta(タ)、2格=té(テー)、3格=té(テー)、4格=tu(トゥ)、6格=té(テー)、7格=tou(トウ)。
次に、中性単数名詞に付く場合です。1格=to(ト)、2格=toho(トホ)、3格=tomu(トム)、4格=to(ト)、6格=tom(トム)、7格=tím(チーム)。
次に、男性複数名詞に付く場合です。1格=ti(チ)またはty(ティ)、2格=těch(ティエヒ)、3格=těm(ティエム)、4格=ty(ティ)、6格=těch(ティエヒ)、7格=těmi(ティエミ)。
次に、女性複数名詞に付く場合です。1格=ty(ティ)、2格=těch(ティエヒ)、3格=těm(ティエム)、4格=ty(ティ)、6格=těch(ティエヒ)、7格=těmi(ティエミ)。
次に、中性複数名詞に付く場合です。1格=ta(タ)、2格=těch(ティエヒ)、3格=těm(ティエム)、4格=ta(タ)、6格=těch(ティエヒ)、7格=těmi(ティエミ)。
◆Studuji český jazyk a
literaturu.(ストゥドゥイ チェスキー ヤズィク ア リテラトゥル)
英語のI study Czech language and literature.に相当します。jazyk(ヤズィク)がlanguage、literaturu(リテラトゥル)はliteratura(リテラトゥラ)の4格形です。
ここでのポイントはstuduji(ストゥドゥイ)です。これは動詞studovat(ストゥドヴァットゥ=study)の1人称単数形で、動詞V型と呼ばれます。
活用は下記の通りです。
studuji(ストゥドゥイ=I study)、studuješ(ストゥドゥユェシュ=you study)、studuje(ストゥドゥユェ=he, she, it studies)。
studujeme(ストゥドゥイェメ=we study)、studujete(ストゥドゥユェテ=you study)、studují(ストゥドゥイー)。
◆Mám rád české pivo.(マーム ラート チェスケー ピヴォ)
英語のI like Czech beer.に相当します。pivo(ピヴォ)はbeerに相当します。
ここでのポイントはrád(ラードゥ)です。英語のlikeに相当しますが、rád(ラードゥ)単独では使用せず、この前に動詞mít(ミーットゥ=have)を置きます。
まず、動詞mít(ミーットゥ)の活用から見てみましょう。これは動詞X型に属します。
mám(マーム=I have)、máš(マーシュ=you have)、má(マー=he, she, it has)。
máme(マーメ=we have)、máte(マーテ=you have)、mají(マイー=they have)。
上記例文ではmám(マーム)となっているので、主語がjá(ヤー=I)であることが分かります。
次に、rád(ラードゥ=like)の活用を見てみましょう。これは形容詞的な働きをします。
rád(ラート=単数男性形)、rádi(ラーヂ=複数男性形)、rády(ラーディ=複数男性形)。ráda(ラーダ=単数女性形)、rády(ラーディ=複数女性形)。rádo(ラード=単数中性形)、ráda(ラーダ=複数中性形)。複数男性形だけ、名詞によって2つのrád(ラードゥ)があることに注意が必要です。
上記例文のrád(ラードゥ)は単数男性形のため、主語mám(マーム)の話し手は男性であることが分かります。
◆Ráda studuji češtinu.(ラーダ ストゥドゥイ チェシュチヌ)
英語のI like to study Czech.に相当します。češtinu(チェシュチヌ)はčeština(チェシュチナ=Czech)の4格形です。
ここでのポイントもrád(ラードゥ)です。「〜するのが好きだ」と言いたい場合、このrád(ラードゥ)を主語に応じて活用させ、更に、続く動詞も主語に応じて活用させます。上記例文ではまず、rád(ラードゥ)がráda(ラーダ)と単数女性形になっていることから主語が女性であることが分かります。更に、動詞studovat(ストゥドヴァットゥ)は1人称単数形であるstuduji(ストゥドゥイ=study)となっています。
◆Chci jí koupit nĕco
hezkého.(フツィ イー コウピット ニェツォ ヘスケーホ)
英語のI want to buy something beautiful to her.に相当します。koupit(コウピット)はbuy、nĕco(ニェツォ)はsomething、hezkého(ヘスケーホ)はhezky(ヘスキー)の単数中性2格形です。nĕco(ニェツォ)の後ろに形容詞を続ける場合は、その形容詞を単数中性2格の形にします。
ここでのポイントはchci(フツィ)です。これは助動詞chtít(フチートゥ)の1人称単数形です。英語と同じように、この助動詞の後ろに続く動詞は不定形になります。
ではここで、助動詞chtít(フチートゥ)の活用を見てみましょう。
chci(フツィ=I want)、chceš(フツェシュ=you want)、chce(フツェ=he, she, it wants)。
chceme(フツェメ=we want)、chcete(フツェテ=you want)、chtĕjí(フツェイー=they want)。
◆3人称の人称代名詞の変化
ここでは3人称の人称代名詞の格変化についてご紹介します。
チェコ語では男性名詞、女性名詞、中性名詞が存在し、さらに複数形があります。更に、3人称では5格(呼格)も存在します。
まず、3人称単数男性形on(オン)です。1格(主格)、5格(呼格)=on(オン)、2格(生格)=jeho(イェホ)またはho(ホ)、3格(与格)=jemu(イェム)またはmu(ム)、4格(対格)=jeho(イェホ)またはjej(イェイ)またはho(ホ)、6格(前置格)=něm(ニェム)、7格(造格)=jím(イーム)。
次に、3人称単数女性形ona(オナ)です。1格(主格)、5格(呼格)=ona(オナ)、2格(生格)=jí(イー)、3格(与格)=jí(イー)、4格(対格)=jí(イー)、6格(前置格)=ní(ニー)、7格(造格)=jí(イー)。
次に、3人称単数中性形ono(オノ)です。1格(主格)、5格(呼格)=ono(オノ)、2格(生格)=jeho(イェホ)またはho(ホ)、3格(与格)=jemu(イェム)またはmu(ム)、4格(対格)=je(イェ)またはho(ホ)、6格(前置格)=něm(ニェム)、7格(造格)=jím(イーム)。
そして、複数形です。1格(主格)、5格(呼格)=oni(オニ)、ony(オニ)、ona(オナ)、2格(生格)=jich(イフ)、3格(与格)=jim(イム)、4格(対格)=je(イェ)、6格(前置格)=nich(ニフ)、7格(造格)=jimi(イミ)。
◆Můžeš jí koupit třeba
svetr nebo šálu.(ムージェシュ イー コウピット トシェバ スヴェトル ネボ シャール)
英語のYou can buy a sweater or a muffler to her, for
example.に相当します。třeba(トシェバ)はfor example、svetr(スヴェトル)はsvetr(スヴェトル)の4格形でsweater、nebo(ネボ)はor、šálu(シャール)はšála(シャーラ)の4格形でmufflerに相当します。
ここでのポイントはmůžeš(ムージェシュ)です。英語のcanやmayに相当し、不定形は書き言葉ではmoci(モツィ)、話し言葉ではmoct(モッツト)と言います。
それでは、このmoci(モツィ)、moct(モッツト)の活用形を見てみましょう。
mohu(モフゥ=I can、書き言葉)、můžu(ムージュ=I can、話し言葉)、můžeš(ムージェシュ=you can)、může(ムージェ=he, she, it can)。
můžeme(ムージェメ=we can)、můžete(ムージェテ=you can)、mohou(モホウ=they can、書き言葉)、můžou(ムージョウ=they can、話し言葉)。
◆動詞U型の活用
ここでは動詞U型の活用をご紹介します。-nout(ノウト)で終わる動詞がU型になります。もちろん、-nout(ノウト)で終わらない単語でもU型の活用をするものもあります。
それでは動詞nabídnout(ナビードノウト=recommend)でその活用を見てみましょう。
nabídnu(ナビードヌ=I recommend)、nabídneš(ナビードネシュ=you recommend)、nabídne(ナビードネ=he, she, it recommends)。
nabídneme(ナビードネメ=we recommend)、nabídnete(ナビードネテ=you recommend)、nabídnou(ナビードノウ=they recommend)。